要介護5だけど、目も見えてるし耳も聞こえてる
デイサービス介護職員れいんです(^^)
私の勤務するデイサービスは有料老人ホームと同じ建物内にあります。
T子様は97歳で要介護5。
居室に居られる時はほとんど寝たきりですが、週5でデイサービスに来られます。
入浴もされ、お食事もスタッフの介助でお口から召し上がります。
フロアベッドで休まれたりもしますが、普段は車椅子に座っておられ、スタッフの動きを目で追われたり、音のする方に顔を向けたりされています。
1日に何度もオムツ交換をしますので、車椅子からベッド、
そしてベッドから車椅子へと移乗します。
ありがたいことに、小柄な方なのでスタッフ1人で移乗できます。
T子様は調子の良い日は、靴を履くとき、
そ〜っと、足を微かですが上げて下さいます('▽')
「大丈夫❓」と声をかけると、ゆ〜っくり頷いて下さいます。
お食事やおやつの時、お口を開けて下さいます。
そんなある日、日報の食事摂取量を記入する欄が空白になっていました。
スタッフが書くのを忘れて帰ってしまったようです💧
絶対無理と分かっていながら、T子様に声をかけてみました。
「T子さ〜ん(^^) ご飯、どれくらいたべれた〜❓」
「私、T子さんの声、聞いてみたいんだけど〜(^^)」
すると・・・
フロアベッドで横になられていたT子様の表情が突然変わりました‼️
お顔をクシャクシャにされ、お口を開けて声を発して下さいました‼️
すぐに近くにいたスタッフ2人を呼び、一緒に話しかけました。
T子様は、必死に何かを訴え、涙を流されました。
しばらくの時間、一生懸命何かを語りかけて下さいました。
私にはT子様から『ありがとう』と言われたように感じましたT_T
こんな事、初めてだよね❓と、しばらく興奮がおさまりませんでした。
この日以降、いくら話しかけも声を発することはなく、以前とお変わりなく穏やかに過ごされていましたo(^-^)o
今年になり、お食事ももう召し上がる事が出来なくなり、眠るように旅立たれました。
去年の秋、利用者様が口を揃え
「柿が食べたい」と言われた事がありました。
たまたま沢山頂いた柿を4分の1ずつ食べて頂く事が出来ました。
私はT子様にも食べて頂きたくて、
包丁でみじん切りにして、叩いてペースト状にし、スプーンでT子様のお口に運ぶと、パクパクと召し上がって下さいました(≧∀≦)
この地方は、柿の産地なので昔から馴染みの味だったかもしれません。
そんな出来事をふと思い出しました✨